二枚の対になった画面は、いわば往復の図である。この画のフレームは何かアルバムのような式であり、遠い昔の記録として掲げられている感じである。

 正否、勝敗、期待と憔悴・・・この二枚は時間的にどちらが先行しているというのではなく、繰り返される事象である。
 背反、たがいに背き相容れない時空は実はつながっている。敵対するものは勝敗を分け、勝利は土地や富を得、敗退は焦土と化すが必ずしも永遠ではない。

 地球を空から見たら国境は見えないというフレーズのとおり、小さな星の争奪戦にすぎない。
 有機の存在である人類の欲望、単に物質の進化途上にすぎないと考えれば、宇宙誕生の原理である反物質に結びつき、いつの日か消滅、霧消の時代を迎えるかもしれない。

 しかし人類はそれでもなお闘いを止めず、過去にも未来にもこの構図は通用するのである。『応用弁証法』は宿命の構図である。


 写真は『マグリット』展・図録より