言葉は必然である。
 偶然が重なり精査され認可されて今日に至っている。もちろん、同じ言葉が通用する範囲は流通領域に限られているから地球上には多くの言語が潜在しているが、用法という点では媒介であり、人と人との流通手段である。
 人は一人では生きられないという原理が《言葉の需要》を高め、範囲(世界)を広げていった、否、途上であるかもしれない。

 言葉は人の身体から発せられるものであり、物体には言葉はない。言葉は無いが、人間が名付けたことにより、意味を所有するようになる。あくまで人間間での約束にすぎないが、言葉により世界が展開していくのである。

 混迷の深淵(深暗緑色のベタ)は、レンガ(火を使用することから始まった人智・叡智)と常に対峙する関係である。ゆえにその用法に絶対はなく、常に不明を孕んだ《のように見えるもの》にすぎない。


 写真は『マグリット』展・図録より