髪で捲く鏡や冬の谷底に

 髪で捲く鏡、女の命で覆う鏡(自分自身)を、緑のない殺伐とした谷底へ捨てましょう、という決意。厳しさや寂寥感が震撼として伝わり、慟哭までをも聞く思いがする。

 髪で捲くはハツ・ケンと読んで、発、件。
 鏡はキョウと読んで、驚。
 冬の谷底はトウ・コク・テイと読んえ、盗、告、態。
☆発(明らかになった)件(事柄)に驚く。
 盗(盗作)を告げる態(ありさま)。

 髪で捲くはハツ・ケンと読んで、発、兼。
 鏡はキョウと読んで、胸。
 冬の谷底はトウ・コク・テイと読んで、套、告、訂。
☆発(放つ)兼(二つ以上のものを併せ持つ)の胸(心の中)。
 套(被って)告げる訂(ただすこと)。