枯蘆の流速のなか村昏る

 枯蘆は死/静、流速は生/動。
 この循環(巡り)のなかに、冬の村がひっそりと、あたかも昏るように佇んでいる。

 枯蘆はコ・ロと読んで、孤、路。
 流速はリュウ・ソクと読んで、留、測。
 なか(中)はチュウと読んで、注。
 村昏るはソン・コンと読んで、存、根。
☆孤(一人)路(みち)に留まる。
 測(推しはかり)注(書き記す)。
 存(考える)根(根拠)がある。

 枯蘆はコ・ロと読んで、粉、漏。
 流速はル・ソクと読んで、縷、仄。
 なか(中)はチュウと読んで、衷。
 村昏るはソン・コンと読んで、存、恨。
☆粉(まぎれて)漏れる縷(糸のように細い)仄(かすかな)衷(心の中)に存(在る)恨(悔みごと)。