
『一夜の博物館』
One-night Museum、一夜の博物館、夢《夢想》の博物館である。
箱は四つに仕切られ、各展示物が置かれている。
腐りかけた果物(時間)、切断された手(死)、石(無機物、永遠)そして切り紙細工のような穴の開いた紙で遮蔽された空間(未来あるいは不穏)。
物は言葉を発しないが、多くを語る。
鉱物(石)が無機物なら、手(動物)は有機物であり、腐りかけの果物(植物)が現実の時間なら、遮蔽された空間は非現実の空間である。
世界の歴史を垣間見る展示に集約された意図とは何だろう。
《生と死》、すべては《光》によって明らかになる現象に過ぎない。
存在における時間と空間。上段二つは有機物、つまり死滅を辿るものであり、下段二つは不滅を暗示している。
『一夜の博物館』は、関わりつつ存在する生と死の循環であり、覗き穴のある遮蔽された空間には、覗いた人だけが知り得る(未知、不可視)の答えがあるに違いない。
写真は『マグリット』展・図録より