第二十章 

 Kは、目がさめたとき、最初はほとんど眠らなかったのではないかという気がした。部屋は、あいかわらず人影がなく、あたたかで、壁は、暗がりのなかに沈み、ビールを汲みだす栓のうえの電灯は、消えていて、窓の外も、夜であった。


☆Kは、目を覚ましたが、初めからほとんど眠らなかったに違いないと思った。テーマは空虚な空想であり、すべての壁は食(死の入口)にあった。白い光がバカな思い付きの死の入口の前にあった。