『城』3388。ところが 、お内儀が、きっぱり反対した。彼女は、服の着かたがおかしいことにやっと気づいたらしく、やたらにあちこちを引っぱって直そうとしながら、たえず頭をふった。家のなかを清潔にしておかなくてはならないということについての、あきらかに昔ながらの夫婦げんかが、またしても勃発しかかっていた。☆ところが女主人はきっぱりと反対した。勢力は無秩序だということ、来世では現実を動かすことは無用であると、今気づいたらしい。常に考えを揺さぶり、一族の問題を再び始めようとしていた。