
9つの鋳型、この形態から《雄》をイメージできるものがあるだろうか。用途の不明な形、しかも鋳型であれば、隠された内部にこそ雄である証があるというのだろうか。凝視しても鋳型という観点から外れるばかりで何も見えてこない。
鋳型の内部は鋳物であり、金属の器物である。金属に《雄》という分別はない。
『9つの雄の鋳型』9つの根拠は何だろう。太陽系における9つの惑星(現在は8つ、冥王星は準惑星)を想起できるが、ズボン型のものが地球であって、他の惑星に《雄》は隠蔽されていて不明であるという意味かもしれない。
そしてそのズボン型でさえも、雄である確たる証拠はない。
金属(非生物)に《雄》という生物の分類は確答しない。不条理を提示することで条理を問う・・・すべては非生物(死)に帰するのだと。
写真は『DUCHAMP』より www.taschen.com