『城』3315。分配の仕 事が片づいたいまやっと、彼は、ほかのことにも無頓着になっていたので、Kのこともすこし忘れたように見受けられた。彼のはげしい疲労を考えれば、これはうなづけることであった。例の紙きれにもたいして熱を入れているわけではなかった。もしかしたら、読んでもいないのかもしれない。☆分配を終えた今、先祖のことは少々忘れ無関心になっていた。彼のはげしい疲労を考えると、あの紙きれももしかしたら、完全に読んでいないので、すこしも気を揉むことはなかったのかもしれない。