Ⅱ-1-4「所有・雰囲気・振動-森のはずれ」のための模型No.9

 大地(地上)が空(大気)を被っている・・・地上が大気(空)を内包している。
 しかもそ地上は直方体の容器と化している。
 地上の直方体化、すなわち人類の横暴である。大地も空(空間)も人類の叡智が総てを占拠し動かしているという現代の錯綜した高慢。

 自然界への憧憬、自然界との共存。
 人類の叡智をどんなに高く積み上げようとも、空(空間)を封じ込めることはできないことの証明。あるがままの共生である。

 森のはずれ…人の手の加わっていない野生、循環としての風景。その領域への侵入は所有であり人の呼吸と自然の風との競合による新しい気流(振動)が生まれる場所であり、計測不能な雰囲気を測る試みである。


 写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館