
空間とは何か・・・存在を浮かび上がらせるもの、見えないが存在するものである。
存在は空間に圧されているし、空間を圧してもいる。
どんな微細な隙間も空間であり、存在と密接に関わりを持っている。存在を証明するものが空間であると換言できる。
存在と信じている視覚に感受しうる景色、大地であり林・森・海・川・建造物…所有物だと確信する地面(掘削可能な地下)すべては、形と呼べる触感を持つものである。
しかし、五感を拒否するものである空間についての手掛かりはほとんどない。強いてあげれば、空間が揺れる現象である《振動》を探る手法が残されているのみである。
空気振動・・・電磁波・光波・音波…熱波・寒波などあらゆる振動が錯綜している空間を《無》などとは呼べない。
そのものを体感する・・・学習されたデータ(歴史、地学、物理、化学などの集積)が自分自身の礎であり、それらの条件を踏まえた上での目前の空間である。試作は一つの観念であるが、それに対抗・対峙していく姿勢のための模型だと思う。
写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館