
港…一冊の本で表象しているということは、世界観を言葉に換言できることを前提にしている。そういう歴史観である。
港とは海と陸との接線であり、質も温度も異なる境界線である。
その港を攻撃するものは何だろう、世界の破壊を余儀なくされる可能性を持った強い威力。
当然、自然の猛威を予想する。雨風嵐・台風・地震の地球の揺れ(振動)。
作品は外部からの攻撃である。地球内部の振動ではなく、外部からの攻撃。
港とは海と陸との境であり、交易の場である、それを遮断するということだろうか。否、進入かも知れない。進撃の恐怖、歴史の変貌は常に外部からの圧力に因している。
『港に対する攻撃』、作品から見る攻撃は上から垂直に下りるものでなく、威力は予想されるが斜めからの力であれば、力は見た目以上に弱体化の態である。
この風(攻撃)は自然ではなく、人為的なエネルギーかもしれない。人類が港(世界)を攻撃するということである。言い換えれば《自然破壊》
海と大地とは常に揺れ動いている。港とはその総括であり、常に恐怖にさらされている。
写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館