「どこが悪いんだらうなあ。ではもう一ぺん弾いてくれますか。」
「いゝとも弾くよ。」ゴーシュははじめました。狸の子はさっきのやうにとんとん叩きながら時々頭をまげてセロに耳をつけるやうにしました。そしておしまひまで来たときは今夜もまた東がぼうと明るくなってゐました。
「あ、夜が明けたぞ。どうもありがたう。」狸の子は大へんあわてて譜や棒きれをせなかへしょってゴムテープでぱちんととめておじぎを二つ三つすると急いで外へ出て行ってしまひました。
☆和(調子を合わせること)が逸(隠れている)談(話)である。
談(話)を理(ととのえる)詞(ことば)の考えは二つあり、字で問う。
字を頼りに混ぜてある也。
等(平等)である冥(死後の世界)也。
冥(死後の世界)の理(道理)の旨(考え)が題(テーマ)である。
普く謀(図りごと)は字で算(見当をつけ)、求める我意を推しはかる講(話)である。