『微笑』

 ANNOの意味は不明である。noは《無》を表すものなのか、numberの略なのか…。
 274,1957、30861という数字、1957は西暦を連想させるので、274は過去であり30861は遠い未来と想定しがちであるし、そういう流れを意図している。

 有機物質は無機物質に比べ循環が早いが、無機物質にも変化はあり、年代を特定することができる。ただ非常に長い年月、K(カリウム)に変化があり、100万年という単位での測定である。

 であるから、この石に刻まれたものが過去だとすると、とてつもない未来からの展望であり、もう微笑するしかないほどの隔絶である。

 地球を空から見れば国境がないのと同じように、遠い未来から見れば、長い年月と思われるわたし達の歴史も笑止、『微笑』するしかないに違いない。


(写真は国立新美術館『マグリッㇳ』展/図録より)