
額縁の中の景、青空と雲そして馬の鈴(口述、風評、指令など)。
散在する雲も馬の鈴も整列している態である。
整列する筈のない雲と、同じ口調を示す馬の鈴の整列・・・。
人為的に強制された構成である。額縁、すなわち絵に描かれた作為は平等というより画一的な強制支配を思わせ、空の青さも真偽を問うまでもないかもしれない。
その社会体制(額縁)を支える大衆の貧困を漆黒の闇もしくは極めて黒に近似した色調の石に例えたのである。
軽い空の雲と、重い地上の石。同じ人間の暗示の差異は、満月と新月の後に起きる大潮という現象ほどの差があると…。
この明暗の大差は天の計らいであり、在るべくして在る情勢なのだろか。
(写真は国立新美術館『マグリット』展/図録より)