
〔無題〕1-4-6
平地に続く丘陵、その麓に平地に緑に塗られた平行な溝がある。その領域は点描(穴)で括られている。
しかも同じ形態のものが並ぶという景である。
山(地層の内部)に隠された過去の歴史(社会)であり、二つの並列は近似的な社会の在り様を示し、いくつもの部族(国)が隣接して存在したという構図の簡略形ではないか。
黄色は光の当たった現在を暗示し、点描は国の領域、緑は過去(古代)の生息を暗示しているような気がする。あまりにも単純化された形は、作家の瞑想の空気感による把握ゆえかもしれない。
(写真は神奈川県立近代美術館〔若林奮『飛葉と振動』展・図録より〕