長い山脈に付属する振動

 任意に重ねられた薄い鉄板が台座に間隔を開けて直立している。それらが、両脇の木(山を模したもの)間に、やはり間隔を開けて置かれている。

 山脈(山々、山の連なり)に潜む隠れた変移、静けさを保っているが危機をも孕んでいる。動かざる山に内包された振動(呼吸)への恐れと、立ち姿(存在)への敬虔なる祈りの複合。
 長い山脈に感じる崇高さへの神秘は、古代古の隆起の激動を孕んでいる。


(写真は横須賀美術館『若林奮VALLEYS』より)