病院の広く長い廊下は通 行と待合を兼ねている。並べられた椅子にはそれぞれの患者や付添人がいれ変り立ち代わりに去就している。
長い待ち時間の暇つぶしにスマホで「折り紙で作る開閉できる傘」(54分)を見ていた。時々ウトウトしながら、家では見切れないような長い作業の映像を見ていたら隣の席の婦人はポトッと文庫本を落とした。みんな退屈な時間をどうにか埋めようとしている。
そこでわたしはおもむろに隣席の彼女に話しかけた。すると立て板に水、ここ(総合病院)にきた経由と病歴を話してくれた。すると前の席に座っていた紳士、わたしの隣に来て、自分の今の状況を・・・。
ここ(待合所)にいて退屈しているけれど、それぞれ緊迫した状況にあることを語らずにいられないのかもしれない。
袖触れ合うも他生の縁・・・待合所は交差点の光景に似ている。