「ずゐぶんひどかつたね。」
「ああ、」
「こんどはいつ会ふだらう。」
「いつだらうねえ、しかし今年中に、もう二へんぐらゐのもんだらう。」
「早くいつしよに北へ帰りたいね。」
「ああ。」
「さつきこどもがひとり死んだな。」
「大丈夫だよ。眠つてるんだ。あしたあすこへぼくしるしをつけておくから。」
「ああ、もう帰らう。夜明けまでに向ふへいかなくちや。」


☆解(部分部分に分ける)根(物事の元)を念(考えて)注(意味を書き記す)。
 事(できごと)は双(二つ)ある。
 北(逃げる)鬼(死者の魂)の旨(考え)が題(テーマ)である。
 状(ありさま)は普く民(一般の人)の鬼(死者の魂)也。
 冥(死後の世界)を交(行き来する)講(話)である。