バス・電車に乗ると、白髪と化したわたしは即、席を譲られる。

 昨夕も混んだバスに乗り入口付近でしがみついていたら、ずっと手前の席が空いたとたん…(どうぞ)の眼差しが連鎖し、わたしのところでピタリ止まった。

「も、申し訳ありません」口ごもりながら恐縮し、丸い背をさらに丸めて着席。

 心中複雑…お仕事でお疲れのあなたがたこそ(どうぞ)の気持ち。社会のお役にも立てず遊び歩いての帰りに、こんなご親切に甘えて…本当に申し訳ございません。

 70才、白髪の老婆の独り言でございます。