背中は曲がり、足はO脚、頭髪は白く、筋肉、節々は悲鳴を上げている。
 どこから見ても老婆となり果てた昨今、希望や未練の始末をどうすべきか思いあぐねている。

 きっぱり世情の欲は捨て去り、面白楽しいことだけに身を委ね、人生の残り時間(余禄?)を享受すべきかもしれない。70才なんて、母はもうこの世の人ではなかった。幻の時間を生きている。

 自分でも想定外の時間を生きている今、不思議な感情を抱いている。
《新しい生》
 できれば古い観念を捨て去ることから始めたい。即ち自由になる、自由への願望である。

 扉は開くか。叩けよ!という教えに従い、この先の時間を歩いていく。
 秘策はあるか?
 無謀と失笑があるばかりかもしれないけれど、それでもいいから《恥知らず》を謳歌したい。猛スピードの劣化列車の乗客ではあるけれど、希望や未練を隠し持ったまま行く、行くゾ。