
『観念』
背広・Yシャツ・ネクタイ…つまり成人男性の様相である、その上に当然あるべき頭部が青いリンゴに変換されている。背景はオレンジのベタ(時代については不詳、特定されない)
頭…脳…知覚…五感。これが青いリンゴ…果実に置き換えられている、そしてこれが『観念』であるという。
A、リンゴはバラ科の落葉樹、果実(リンゴ)は花托が肥大化したものである。
B、園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、死んではいけないからと、神は言われました。(略)へびは女に言った、「あなた方は、決して死ぬことはないでしょう。それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを神はしっておられるのです」。(『創世記』第三章より)
Aはリンゴに対する物理的な答えであり、Bはリンゴ(果実)に抱くイメージの始まりとしての説話である。Aが頭部に変換されることはないが、Bの主観論から派生したイメージは《知恵の実》として、多くの人の認識になっている。
これが即ち『観念』である。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)