(あの人どうしている?)と思うことがある。

 出かけた折、ひょっと目の前に現れたりして、(ああ、お元気だった)と胸をなでおろす。

 わたしより更に高齢の彼女、最近はめったにお目にかかることがないけれど、手押し車を押し、ゆっくりゆっくり歩いている後姿を目にした。家の周りの散歩を日課にしているという。
 教職を勤め上げた後は、忙しく趣味のサークルを幾つも掛け持ちし、どこにでも気軽に出かけていた彼女の、今は鈍重な歩き。
 妹がね「元気な年長の方のお話をするの…悔しいわ」とこぼした。

 人それぞれに与えられた宿命を生きる。
 勝敗のレースではない、分かっていても自らの不具合に涙することもある。


 与えられた時間を、それぞれみんな燃やして生きている。
 歩けるだけを歩いていく!