あゝ、わたしはいままでいくつものの命をとったかわからない、そしてその私がこんどいたちにとられようとしたときはあんなに一生けん命にげた。それでもたうとうこんなになってしまった。あゝなんにもあてにならない。どうしてわたしはわたしのからだをだまっていたちに呉れてやらなかったらう。そしたらいたちも一日生きのびたろうにどうか神さま。私の心をごらん下さい。


☆冥(死後の世界)の旨(考え)が逸(隠れている)章(文章)である。
 冥(死後の世界)の護(まもり)が逸(隠れている)。
 果(結末)の照(あまねく光が当たる=平等)が、心(心の底)から解る。