さて、いよいよ出かける支度がととのい、アマーリアがわたしとむかいあって立ち。みんながあの子の美しさに眼を見はっていますと、父は、〈さあ、わしの言葉をよくおぼえておくがよい、きょうアマーリアは、婿さんを見つけるぞ〉と言いました。そのとき、わたしは、どうしてそうしたのか自分でもわからないのですが、自分の誇りであるネックレスを外して、アマーリアの首にかけてやったのです。ねたましいという気持ちなど、もうこれっぽっちもありませんでした。


☆しかしながら、わたしたちみんなは感嘆し、承認したのです。
 父(先祖)はきょうはアマーリア(マリア/伝説)は新郎を迎えるぞ、と言いました。
 そのときわたしはその恐ろしい縁に、高慢さを捨て、アマーリアに愛着を感じました。まるで全然嫉妬なんかありませんでした。