とにかく、城にはそういう官庁がある。そしてバルナバスは、それに向かって進んでいく。他には誰もいない。彼ひとりです。かわいそうなくらいひとりぼっちです。これまでのようなやりかたをしていて、彼があの官房の暗い片隅で世間から忘れられたようにぽつねんとうずくまったまま一生を終わらなかったとしたら、彼としてはたいへんな名誉ということだと言えるでしょうな」


☆とにかく、そこには官庁があり、バルナバス(生死の転換点)はそれに向かって進んでいく。他には誰もいない。
 慈悲と威厳のあるすべての先祖が秘書局の奥まったところで悩み続け、行方のわからない先祖と思われる生涯でないならば、大変な尊敬に値することです。