そして読みながら上着のぼたんやなんかしきりに直したりしてゐましたし燈台看守も下からそれを熱心にのぞいてゐまいたから、ジョバンニはたしかにあれは証明書か何かだったと考へて少し胸が熱くなるやうな気がしました。


☆独(一人きり)の章(文章)の記である。
 自記は套(おおう)題(テーマ)を兼ねた趣(考え)である。
 化(形、性質を変えて別のものになる)に、熱(夢中になる)新しい章(文章)であり、妙(不思議)な諸(もろもろ)の果(結末)の講(はなし)である。
 照(あまねく光が当たる=平等)の教えに熱(夢中になる)記である。