これは、わたしの思い付きではなく、バルナバスの考えついた案なんです。だけど、あの子には、それを実行する勇気がないのです。そういうつもりで訊いたのでなくても、自分の知らない規則をやぶったような格好になって、そのために職をうしなうのじゃないかということが心配で、だれにも話しかけようとしないのです。
☆これはわたしの着想ではなくバルナバス(生死の転換点)が考えた着想なのです。しかしながら、彼は敢えてそれを実行することさえできないのです。怖れではなく、誰かある人の知らない命令による不本意な侮辱によって失うのではないかと思い、それを主張できないのです。