軒先に咲いた彼岸花。
 その名の通り、彼岸になると咲く。曼珠沙華・・・切ない朱色。

 母が65才で他界しているせいか、何故か65才を過ぎたころから、幻の時間を生きているような不思議な感慨を抱くようになった。

 生きているらしいけど、本当に〔わたし〕が見えるの? そんな気持ちでいる。

 現実に生きているわたしは、日常の渦中にいるらしい。
 ぼんやりと生きている。