そう言ってからやっと気がついたのだが、オルガはいなかった。年をとった両親が、まえのときとおなじようにずっと離れたところにあるテーブルのまえに放心したようにすわり、戸口のところでなにが起こったのかもまだはっきりわからなまま、ゆっくりと顔をこちらのほうにむけた。


☆はじめて気づいたのだけれど、オルガ(機関/仲介者)はいなかった。老いた両親が、再びかなり離れたところに放心したように座っていた。企みの出来事もはっきり承知しておらず、ゆっくりとこちらに顔を向けていた。