二七         *

     私は線路の来た方をふりかへって見ました。
    そこは灰色でたしかに 死にののはらにかは
    っていたのです。闇もさうでしたしかれく
    さもさうでした。


☆詞(ことば)を旋(ぐるぐる回すと)、露(実態が表へ出てくる)という法(やり方)を兼ねている。
 開いた私記は試(こころみ)の案(考え)である。