冬のスケッチ
 芽は燐光
 樹液はまこと月あかり
     *
 薄明穹黄ばみ濁り
 こひのこゝろはあわたゞし
 こひのこゝろはつめたくかなし


☆等(平等)のスケッチ
 我(わたくし)は倫(人の行うべき道)の講(はなし)を需(もとめる)役(戦い)を合わせている。
 魄(たましい)の妙(はかり知れないこと)を究(つきつめる)という講(話)を諾(承知したと答える)。


*賢治は常に平等を言っている。『風の又三郎』でも、どうどどどどうど・・・同(平等)を歌い、『銀河鉄道の夜』も、《吟ずる我(わたくし)が、徹するのは同(平等)也》と言っている。絶対平等の世界、それが賢治の願い(理想)である。