(どっち?)小さな頭の中で混乱が起きる。

 孫のキヨちゃんは、わたしを「おばさん」と呼び、間違えに気づいて「おばあちゃん」と言い直す。それでも、すぐに「おばさん、おばさん」とわたしを指して言う。

《何で?》

 多分こういうことではないか。
 孫の居住地において、わたし達(嫁の母親はわたしより4歳年下)おばあちゃんと同じような年恰好の人を「おばあちゃん」と呼んで、母親に慌てて咎められたのではないか。《あの人は、おばあちゃんではなく、おばさんなのだ》と。

 孫の頭の中では混乱が起きる、あの人はおばさんで、横須賀と菊川のあの人たちはおばあちゃんなのだから、区別して呼ばなくてはいけない。
 近所のおばあちゃんを決して、断じておばあちゃんなどと呼んではいけないらしい。(ううん、難しいな)

 そこで孫は考える。お婆ちゃんがいけないなら、皆おばさんと呼べば、この問題はクリアーできるのではないかと。
 無意識のうちにも、「おばさん」と呼んでいれば母親の驚愕は避けられるに違いないと感じたのかもしれない。

「おばさん」「おばさん」と呼ぶたびに、「おばあちゃんでしょ」と、おばあちゃんは言い直している。(この人はどうやら「おばあちゃん」でいいらしい)

 混乱、日本語は難しい。こんな小さなうちから、その微妙さを習得していかねばならない。

「確か、ここにはもっと入っていたはず・・・」など、表現力が付いてきた孫だけど、道はまだまだ遠い、頑張ってね。