絵を描く意味・・・衝動的に描きたくて描くことが原点である。わたしにはそれが欠けている。

《わたしにとって美術とは何であったのか》

 創作者と鑑賞者、この関係があっての美術であるとするなら、わたしは後者の立場に近い。
 美術愛好家・・・待ちきれない思いで観に行く、観ることを喜びとする高揚感。わたしにはそれが欠けている。低いテンション、見逃した展覧会にも後悔が薄いし、出掛ける気力に戸惑いがある。(最低の美術愛好家、と言うか何者でもない)


 でも、やっぱりどこかで気になって仕方がない美術への期待感。
(おかしいなぁ、お前は誰だ!)と、自分の中の自分に問いかけてみる。単なる未練なのだろうか。

 ワークショップなどのイベントがらみでようよう重い腰を上げる。こんな美術愛好家がいるだろうか。アートテラーさんのようにどこへでも出かけ何でも見てやろうとする意気込みが薬にしたくも無い。

 
 いや、いや、(わたしは美術が好きなのだ)と自分に言い聞かせてみる。
 もっとも、美術館に足を運ぶ(年に5回程度)ようになったのもつい最近のこと。


 しかし、本気になって美術館に足を運ぶ気概を持ちたいとも考えている。それを遮るのはわたしの陰気な引きこもり症のせいに他ならない。《頑張れるかな、頑張りたいな》と秘かに・・・というか無理にも思い込もうとしている本年の指針であります。