地球は、核(鉄、ニッケル)・マントル(橄欖岩)・地殻(海洋/玄武岩、大陸/花崗岩)と教えていただいた。では地球の表面は、という今回のテーマは「岩相層序区分」

「地表は動いています。プレートの動きでいろいろな現象が起き、地層は前後左右上下へと変動してきました。その歴史、古新を踏まえて、順序だて並べたものが岩相層序です」
(地表はずっと遥か続いている。歩いていくもの、乗り越えて行くものと、ただ目に見える表面だけを認識していたわたし。見えない地下にも歴史は存在していて、それを分析、実証していく分野/研究があったなんて!)

「層群、累層、部層、単層と別けられますが、名称は地区の名が付けられることが殆どであり、一度命名されると事情がないかぎり変更されることはありません。なお、地層が最もよく見える場所は模式図となります。」

(そういえば、野比の崖にも・・・)
「逗子駅の北や衣笠公園南側などあちこちに露出した岩層を見られる場所はあります。もちろん都合により覆うことを止める権限はありませんので事情は変りますが・・・」

 岩石の種類をまとめて識別した図を映して、「関東ローム層より下(古)の地層を推測したものです。森戸層(泥岩)大山層(砂岩)鐙摺層(火山岩/凝灰岩)衣笠層(変形していて判断不能)立石(方解石脈)荒崎(スコリア凝灰岩と泥岩の互層)三浦市初声町(凝灰岩の斜交層理)油壺(三崎層と初声層の不整合)横須賀層(逗子層と大津砂泥部層の不整合)横須賀双葉(走水礫部層)・・・上総層群としては浦郷層、野島層、大船層、小柴層、中里層、浜層などがあります。ちなみにスコリアというのは発泡していて多孔質、黒いものを言います。スコリアは噴火のとき飛んできたものですね」
(覚えきれないけど、矢部層(大矢部、小矢部)は逗子層とのこと)

「地層の年代はKAr(カリウムアルゴン法)で調べられます。マグマが固まった石にはKが入っており、Kは時間の経過でArに変るのでそのことで何万年前かが推測できるのです。(近年のものは時間的に照合不可/対象は10万年以前のもの)
「比較的新しいものを計測する手段として植物や貝などの化石を用います。植物は光合成をしますが枯れたものはその働きをしません。その結果炭素が窒素に変っていくので、それを計測すれば年代が判別できるというわけです。貝も炭酸カルシウムが入っていますから・・・なおMaの単位はmillonyrars ago,つまり100万年(前)ということです」
「層の下には更に古い年代の層があるかもしれませんが、このあたりで言えば、関東ローム層の下辺りがこうであろうと言う調査結果を線引きしたものがこの図です。なお調査はボーリングなどで行われます」

(見えないところを確定するって大変、でも実証がものをいう。物的証拠・・・推論はいくら積み重ねても、一種の妄想となりかねない)