「さうかい。ぼくにはよくわからないなあ。」
 そのときまた声がしました。
「ファゼーロ、おいで。お使ひに町へ行くんだって。」
「あゝいま行くよ。ぼくは旦那のとこへまっすぐに行くんだが、おまへはひとりで競馬場へ帰れるかい。」


☆照(普く光があたる=平等)の旨(こころざし)は、超(飛びぬけて優れた)考えである仰ぐ譚(話)を納めている。
 講(話)は教(神仏の教え)の場として常に記している。