すると野ねずみは何をわらはれたらうといふやうにきょろきょろしながらゴーシュの前に来て、青い栗の実を一つぶ前においてちゃんとおじぎをして云ひました。

 野ねずみはヤと読んで、夜。
 何はカと読んで、化。
 前はゼンと読んで、全。
 来てはライと読んで、頼。
 青いはショウと読んで、照。
 栗はリツと読んで、律。
 実はジツと読んで、実。
 一つぶはイツと読んで、逸。
 前ハゼンと読んで、全。
 云ひましたはウンと読んで、運。

☆夜の化(形、性質を変えて別のものになる)を全て頼りにし、照(普く光があたる=平等)の律(きまり)が実(内容)である。逸(かくして)全てを運/めぐらせている。