トランペットは一生けん命歌っています。
 クラリネットもボーボーとそれに手伝っています。
 ヴァイオリンも二いろ風のように鳴っています。
 ゴーシュも口をりんと結んで眼を皿のやうにして楽譜を見つめながらもう一心に弾いてゐます。

☆衆(人々)は雷(神なり)。
 字(文字)に封(とじこめた)命(めぐりあわせ)。
 講(はなし)は、訣(人と別れる)を含む新しい絡(すじみち)を普く兼ねている。
 逸(かくれた)真(まこと)の談(はなし)である。

*トランペットはト(ド)から土星(一生けん命歌っている)
 クラリネットは木製だから、木星。
 ボーボーはぼうぼう燃えるイメージから火星、手伝っているは、加勢ともいう。
 ヴァイオリンはViolinからVinus(金星)、二いろだから(金色と水色で、金星と水星の暗示かもしれない)
 つまり楽長(太陽)をまるく囲んだそれぞれの星をイメージしているのだと思う。舞台は天空である。(正確に言えばもう一つの天空)

(角川文庫と新潮文庫ではクラリネットの行とヴァイオリンの行が入れ替わっている)