
単純に針仕事が好きで、いつもチクチク縫っている。仕事に追われていた頃は、傍らに購入した生地を置き、それを眺めながら何を作ろうかと夢想し、仕事をしていた。
息子たちが小さい頃、お揃いのシャツなどを作って着せたことがある。息子たちは嫌だったらしく、帰宅するや否や脱ぎ捨てたのを見て愕然。手編みのセーターも同じように期待されることはなかった。
「なんで?」
「だって、下手なんだもん」と言ったかどうか記憶にないけれど、とにかく敬遠されていたことは確か。
喜ばれない手作り・・・。
何時のころからか、自分のものに限るようになってしまった。みんな既製品が好きだし、それが当たり前で、わたしの能無し技術の手作りでは不細工に過ぎるらしいと悟ったからである。息子は哀れんだのか「お母さん、寝るときなら着てもいい」と言ってくれたけど、それって優しいの?
最近、八百屋の軒先の箱に「この中のもの300円」とマジックで書いてあったのを見て、覗くと古い着物(大島)が混ざっていた。
ふとバス停で逢った友人が大島で仕立てたコートを着ていたので「いいわね」と言ったら、「一生物のつもりで大枚はたいた」と言ったのを思い出し、最低の技術でも何とか首が出て手が出るものくらい作れるかもしれないと、300円で購入。
鎌倉でやっぱり箱の中で1000円というものも購入し、いくつか服らしきものを作ってみた。