夜あけごろ、遠くから小さなこどものあぶがくうんとうなってやって来て網につきあたった。けれどもあんまりひもじいときかけた網なので、糸に少しもねばりがなくて、子どものあぶはすご糸を切って飛んで行かうとした。

☆世の縁(つながり)が消える鬼(死者の魂)については、盲(道理や知識にくらい)。
 妄(うそ)の死を象(目に見える形)に思/考えるが、死の説(はなし)を秘(かくす)構(しくみ)になっている。