バス停で待っていると、メンバーの一人の帽子と肩に頭上からカラスが糞を落して飛び去っていった。
「あれれ・・」A氏は苦笑い。周囲もそれとなく(自分でなくて良かった)という風に忍び笑い。

 すると、それを見た同行のHAさんは
「家に帰ったらすぐ汚れを処置しなければダメよ。鳥の糞には漂白作用があるから、時間が経つとそこだけ白っぽくなって落ちないわ」と言った。


 漂白作用・・・なるほど。
 50年以上も前、銭湯に《鶯の糞》を持ち込み顔を洗っている人がいたことを思い出した。美容に良いのかは知らなくて、ただ異臭を放つそんなものを持ち込む神経に少なからず驚いたのを覚えている。

 鳥の糞に漂白作用があるというのなら渋々ながら納得できない事もない。記憶を辿ると、それはそのものではなくて、ちゃんと《鶯の糞》と明記され乾燥して粉末状になったものが袋に入っていた。


 それにしても・・・美に対する執着。時としてすごい裏技をも敢行する勇気には恐れ入ってしまうけど、今は昔の話である。