
《W.P.A.サンデー》
この絵の人々が発散している憤懣・・・。
写真からの対比から見た作品の強さ。静かな光景が、魂のこもった戦闘意識の高揚へと変化している。
Work to/Prevent/Accidentのビラ。すべて寒色でこの文字だけが暖色(赤という炎)、男たちの背後、小さく見過ごされる風に書いてある微妙なセンス。
構図全体から見て、斜めになった流れはここに(ビラ辺り)集中する。眼差しは、この基点をもってひっくり返るような空気感を内包しているが、右の三人の男が右(逆)を見ていることで辛うじてこの絵はバランスを保っている。(確かにこの辺りのバランスは写真でも明確である)
眼差しの鋭さ、力のこもった握りこぶし・・・少なくとも彼らは笑っていない。内なる告発は今しも爆発寸前ではあるけれど、抑えている、あるいは抑えられている現況の描写。
背景は工場らしき建物とくすんだ空があるばかり、癒されるべき木々、木の葉の揺らぎは消し去られている。緊迫した状況、空漠とした寒い空気に男たちの熱い憤りが強調されている。
不信、憤怒、反発・・・身体の誇張から発せられる無言の告発。
社会の中に混在する光と影。
今度の土曜日にベン・シャーンの作品を見に行く予定。
昨日の講演では「彼の場合、写真はツールではなく・・・」と言っていた。「ツールとしての写真ではない」とは、写真そのものが既に作品たりうる意図がこもっているという意味に他ならない。その辺りもしっかり感受できたらいいなと思う。
作家が物を見る、凝視する眼差しというものに関心を抱いている。