サークルのYさん、
「夫の物忘れがひどいの、だから、検査をすることにしたわ。わたしも一緒に」という。
「だって、早期発見なら、治療薬もあるっていう話だし・・・」

 ご主人は72才、彼女は二つ年下。
 そういう年齢なのだろうか。
 冗談交じりに「物忘れイコール痴呆症」を危惧し、閑々諤々はよくあること。でも検査を実行する人は少なくともわたしの周りでは始めて。
 Yさんは何でもキチッとしている。早めの対処・・・肯けるけど、そこまで腰が上がらない。

 物忘れにかけては、わたしなど最たるものがある。
 たとえば、買い物を何点かする。けれど帰り道でそれら総てを言い当てられない。
 買い物に出かけた本来の目的物を忘れて帰宅することもある。
 こんなことは言い出したらきりが無いほどの健忘症。


 でも、わたしは気づく。
 忘れる前に、覚えていないことに。

 子供のころから記憶力というものに自信が無かったし、覚えようとする気力にも欠けていた。
《今さら・・・カンラカラカラ・・・》

 そう、みんなの方がわたしに、やっと追いつきつつあるのでは?