
『エナメルを塗られたアポリネール』
修正レディ・メイド、エナメル看板に着色、24.4×33.9㎝
エナメルを塗られたアポリネール、エネメルを塗られたアポリネールは何処に?
鏡に加筆したあたかも少女のらしき後姿の頭部であるが位置的に違いがありることは判然としている。
とするとアポリネール(男性名)は女性かもしれないという暗示がある。鏡に加筆した像から推しはかると、この画のずっと手前で少女を背にしていることが分かる。
少女がエナメルを塗っている先に性的な暗示を被せているのは形とRED(赤)とのサインである。
少女と鏡に加筆されたアポリネールかもしれない後ろ姿・・・あくまで暗示であって実像はない。軸、本来の内実は消されている。存在は(在る)が(無い)のであり、(無い)が言葉や加筆された髪の毛により、空中に重力を持たない空想として存在を可能にしている。
有るが無く、無いが有るという表裏を重力を否定した画面(空想)に見せている。(実は有るのだという密かな告発でもある)
写真は『DUCHAMP』TASCHENよりジャニス・ミンク