影を出ておどろきやすき蟻となる(寺山修司)

 影、光の射さない暗部、内面。
 自分の域を出たらびっくりするような世界が広がっている、わたしはまるで小さな蟻に過ぎないことを悟る。

 影、物の蔭であればそれ(物)以上の広さは無い。けれど光射す外部に一歩踏み出すと、その視野は、それ(視野)以上に広がる・・・。無限の世界、宇宙にまで通じる広さの中でわたしは小さな蟻(点)と化してしまう。この驚異、知を超えた感動の波。

 影を出ると、一瞬にして空間が拡大する。影が総てであったわたし、影を出ると無窮の世界(空間)を覚え驚きやすい一匹の蟻となる。空間のイリュージョン、視野は幻想と化すのである。
 《書を捨て、街に出よう》のスローガン、素敵に世界はそれぞれの中で活性化する。