『回転ガラス板(精密光学)』
 ペイントされた5枚のガラス板メタルの軸を中心に回転し、1メートルほど離れて見ると一つの円が現れる。

 5枚のガラス板が1メートルほど離れて見ると一つの円が現れる、つまり急速な時間、空間の回転(動向)は景色(世界)を壊し新しい景色(新世界)を現出させるということである。

 鑑賞者の視覚は装置(仕掛け)により以前の装置の構造を消滅させることにより、以後(現時点)の真実を知覚する。真偽は問わず、ありのままを受け入れるだけである。
 (ありのまま)に疑惑を持てず、持たない心理は多数を占めることで真実となる。根拠への関心は薄れ、忘れられる変遷の中の心理。

 『回転ガラス板』は見えることを見えないものする、存在を打ち消すのである。
 世界は目まぐるしいほどの時空の変遷を経て(観念、常識)を手だて(法)として設置する傾向にある。ガラス板の回転は密かにもそれを告発する。

 写真は『DUCHAMP』TASCHENよりジャニス・ミンク