
『フレッシュ・ウィドウ』
ミニチュアの窓:青く着色された木、正方形のなめし皮8枚、木製の板台。19×45.1×10.2㎝
フレッシュ・ウィドウ、未亡人と題された作品。
青く着色されたミニチュアの窓、青は自然や穢れない空、若く晴れやかな春をイメージさせる。
正方形のなめし皮は向こうを見せないための遮蔽であり正方形は法(規約)を暗示。
この窓の向こうには『フレッシュ・ウィドウ』(未亡人)が、この遮蔽一つで夫を亡くした未亡人がいるということか。フレッシュ(新しい)、まさに(たった今)である。
夫(男)を失った未亡人(女)、この窓一つを隔てた空間にいる。
作品はまさに《境界》である。小さな役に立たないほど小さな壁に隔てられた異世界、倒壊すれば同じ空間になることの仕掛け。
男(夫)を失くせば即ち女(未亡人)になる、この小さな壁、なめし皮による遮蔽は永遠か、仮装に過ぎないこの構造。
共存は有り得ないのだろうか。人であることの根拠を問い、通念の壁(境界)を問う作品である。
写真は『DUCHAMP』TASCHENよりジャニス・ミンク