
「針金ハンガー(シリーズ〈態態〉より)」
木々のプリント布地の上にハンガー二つ(ピンクとブルー)。
木々のプリント布地、この木々は左右上下どこまでも無限につながる連続性がある故に広い(無限)空間を暗示している。(※ファブリックはそういう風に図案化される)
仮にそこまで考えなくても木々(森)の上に針金ハンガーは奇妙であるが、カラスが針金ハンガーを銜えて上空を飛行するのを見たことがあるし知られた話ではある。
木々(森or山)に針金ハンガーは自然(必要)ではないし有り得ない情景である。非合理的な光景は人為には有り得ないが、カラス(人間以外)の知恵を以て有るという可能性を否定できない驚異は少なからずある。
この写真にタイトルが無ければ見逃してしまうかもしれない針金ハンガーとの関係性は極めて微妙であるが、どこかユーモラスであり又不穏でもある。
人間を脅かすような世界の変革、前兆・・・。
さりげないが企みを感じるこの一枚は平穏であるにもかかわらず薄寒いほどの恐怖が過る。しかし、あくまで(木々のプリント布地の上に針金ハンガー二つ)の写真であるという安心に着地するのではないか。平凡ではなく非凡さを秘めている。
写真は日経新聞『ブツドリ』展より