振動尺試作

 振動、つまり揺れ動くことである。周期的な現象を見える物で具象化する試み・・・。

 時空は見えるものにはならない。見えないものは無いと認定され、それ以上でもそれ以下でもない。
 しかし、確かに《存在する》というものへの執着が此処に在る。誰にも見えないなら作家が差し出すものを誰も否定できないのではないか。
 何かであって何かでない物を具象化する。叩いたり延ばしたりの変形は決してできずそのものであるしかないものを想定する試み。質的変換を鉄という素材で固め、連鎖を切り離すことで連鎖(時間)を想定する。
 一刹那への幻想は歴史の断片でもある。

 写真は「若林奮『飛揚と振動』展より