『階段を下りる裸体』

 階段を下りて行く連続写真、裸体だとタイトルするから裸体に見える肉体とは異質の物質(木製の板状を思わせる)。
 階段を下りるとタイトルするから階段を下りる図だと思い込み肯く。
 下りるという下降のどうせんは前のめりではなく、反りかえって手前のリズムを見ると、静止しているように見える。

 タイトルなしでこの作品を臨めば、階段や裸体に結び付けることは困難である。
 言葉と実体の落差・・・中間に位置するイメージという妄想。

《言葉とイメージ》に漂う観念的な見方を問うものである。

 写真は『DUCHAMP』TASCHENより